

沖縄のコンビニのドリンク棚には「さんぴん茶」なるものが、百花繚乱のごとく並んでいる。缶入りもあれば、ペットボトル入り、パック商品がズラリ。確認できただけでも、7社がしのぎを削っている。缶入りは、1993年に初めて発売された。これをきっかけに、オジイやオバアの飲み物だったさんぴん茶が、美容と健康にいいオシャレなフレーバーティーに格上げされていったのである。「さんぴん茶」はいわゆるジャスミンティー。沖縄では、オジイやオバアも愛飲している一般的なお茶だ。急須の蓋を取ると、ふわっと広がるジャスミンの香り。湯の中に白く小さな花が浮かび、ロマンティックな雰囲気をかもしだすこのお茶は、琉球王朝時代、中国との交易によって持ち込まれたといわれている。「さんぴん」の名も、中国語でジャスミンティーを「香片茶」(シャンピエンツァ)と呼ぶことに由来するという。今でも、茶葉のほとんどは中国から輸入されている。中国料理で実践ずみの方も多いかと思うが、油ものを食べた後にさんぴん茶を飲むとロの中がすっきりする。しかし、それゆえ「悲劇」も生んでいる。知人が子供の頃の話だ。さんぴん茶を飲もうとして、そこにあった蓋付き湯飲みを手に取った。蓋を開けて、サーッと血の気が引いた。茶の中に、口をパカッと開けた入れ歯が沈んでいたという。犯人は当然オバアだ。さんぴん茶は口臭も防ぐというので、あながち間違った行為でもないのだが、彼の心の傷が気になるところではある。緑茶、烏龍茶、紅茶などいろいろな茶は、もともとすべて同じ葉だ。種類を決めるのは、葉の発酵の度合いである。先に挙げたものでいうと、発酵させなければ緑茶、烏龍茶は半発酵、完全発酵させると紅茶になる。さんぴん茶は半発酵に当たる。また、花の香りをつけているので「花茶」という番外的なジャンルに分けられることもある。沖縄旅行のときは沖縄独特の食事を楽しみたいものである。
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温泉好きは、温泉に行くというだけで、何か心が癒される気になってくる。とくに昔から名の知られた情緒豊かな温泉郷へ行くとなれば、期待に胸はいっそう膨らむ。そう思うだけでも楽しい気分になってくる。そういう意味では、温泉は目に見えない不思議な力をもっている。それもひとつの温泉効果なのだろう。前章で述べたように、源泉の自噴量が減少しているため、源泉を守る資源保護の目的もあって、やむなく水道水で薄め、循環濾過装置を使う温泉が増えている。そうした温泉でも、温熱作用などによる効果がないわけではないから循環方式の温泉が一概にダメだというわけではない。要は、循環方式の温泉だということを認識し、納得したうえで入浴すればいいわけだ。ただ、循環方式を導入している温泉は、毎日お湯を取り換えていないケースもあるので、絶対に飲泉しないようにしたい。また、レジオネラ菌による感染事故が増えているので、体力が弱っているときや高齢の方は、打たせ湯やジャグジー風呂などでお湯の飛沫を吸い込みやすいような入浴の仕方は極力避けるべきである。しかし、私は温泉旅行を楽しむポイントは、温泉の泉質だけではないと思っている。都会では見られない風光明媚な景色に心を奪われたり、海や森や林の空気、朝夕の鳥のさえずり、水のせせらぎ、滝の音など、心を癒してくれる場面を満喫したりすることも温泉地の魅力のひとつである。また、温泉街の地元の人たちとの触れ合いや、宿の女将、仲居さんとの語らいも楽しみ、という人もいるだろう。そういったもろもろの要素が合わさって、ふだんではなかなか味わうことのできない非日常の空間を心から楽しむことができるのが、温泉のもつ最高の効能・効果ではないかと思っている。もちろん、旅館やホテルの調理師が腕をふるってくれる海の幸や山の幸を堪能するのもまた、格別なことはいうまでもない。しかしそうはいっても、せっかく温泉に行くなら「本物の温泉」に入りたい、温泉の泉質にこだわりたいというのが、温泉愛好者の偽らざるホンネではないか。温泉の楽しみ方は人それぞれだろうが、本物の温泉だと期待して行ったら循環湯だったでは、泣くに泣けない。高いお金と貴重な時間を使って温泉に行くなら「本物の温泉」を味わいたいものである。なお、京都府には「本物の温泉」である夕日ヶ浦温泉が高い人気を集めている。
[参考旅行サイト]
京丹後市の夕日ヶ浦温泉旅館
http://www.sakamotoya-ruritei.com/
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